パリオリンピックも後半戦に突入し、日本選手団は金メダルを二桁獲得する快進撃を見せています。しかし、その裏で、メダルを逃した選手や日本に不利な判定を下した審判への誹謗中傷が相次いでいます。今回は柔道に焦点を当てて、その実態と周りの反応をまとめました。
阿部詩選手
52kg級2回戦でまさかの敗退を喫した阿部詩選手。試合後、号泣しながら会場を後にする姿が印象的でした。会場では「ウタコール」が巻き起こり、多くの人々が彼女の三年間の努力に感動したと称賛する一方で、「みっともない」や「武道家として如何なものか」といった批判の声も上がりました。本人は批判があることは分かっており、なるべく見ないようにしているとコメントしています。
ガラリゴス選手
60kg級準々決勝で永山竜樹選手に勝利し金メダルを獲得したスペインのガラリゴス選手。しかし、試合中の不可解な判定に対して批判が殺到しました。審判が「待て」を指示したにもかかわらずガラリゴス選手は攻撃を続け、永山選手は失神。試合は一本で決しました。この判定に対してネット上では「二度と日本の地に足を踏み入れるな」や「スペインはこうやって勝って喜べる国だ」といった差別的な発言も見られました。
みかねた永山選手は自身のインスタグラムでガラリゴス選手との2ショットを公開し、「準々決勝に関しては、お互い必死に戦った結果なので、ガラリゴス選手への誹謗中傷は控えて頂きたい」と訴えました。
まとめ
選手への中傷は最近ますます過激になっており、今大会でも対象は詩選手だけにとどまりません。日本オリンピック委員会(JOC)は1日、行き過ぎた内容には法的措置も辞さないとする異例の声明を発表しました。
国の期待を背負って戦う選手たちは、計り知れないプレッシャーを抱えています。その中で力を発揮できないことも多々ありますが、日本に不利な判定があっても、その悔しさを選手本人や審判に直接伝えるのは如何なものでしょうか?選手たちの努力と悔しさを理解し、応援する気持ちを持って、誹謗中傷を減らすことが求められています。
オリンピックは選手たちの努力と栄光の舞台であり、スポーツマンシップを大切にしていきたいものです。
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