全国各地で県予選が熱戦を繰り広げる中、強豪校のまさかの敗退が相次ぎ、ジャイアントキリングが注目を集めています。夏の大会は何が起こるかわからない、その予測不能な展開が高校野球の醍醐味です。今回は、優勝候補を破った高校を紹介します。
岐阜 岐阜各務野高校
初戦の相手は、今春の県大会で準優勝した市立岐阜商業(通称市岐商)でした。市岐商は県立岐阜商業とともに今大会の優勝候補の一角として注目されていました。
試合は初回から市岐商が先制点を奪い、そのまま逃げ切るかと思われました。しかし、8回に岐阜各務野が四球や暴投を皮切りに同点に追いつきました。その後、1アウト満塁の場面で3年の後藤進次郎選手が値千金のタイムリーを放ち、さらに押し出しで1点を追加しました。この回に岐阜各務野は合計5得点を挙げ、逆転に成功しました。市岐商は最終回にチャンスを作りましたが及ばず、岐阜各務野のエース日下部瑠輝投手が自責点0の完投で勝利を収めました。日下部投手の冷静なピッチングとチームの粘り強い攻撃が光った試合でした。
愛知 名古屋たちばな高校
名古屋たちばな高校は、春の王者享栄高校を初戦で破りました。享栄高校は私立4強の一校で、春夏合わせて19回の甲子園出場を誇る強豪です。その実力校を相手に、名古屋たちばな高校は見事な戦いを繰り広げました。
試合は初回に享栄が先制しましたが、5回に名古屋たちばなが同点に追いつきました。7回には名古屋たちばなが足を絡めた攻撃で勝ち越しに成功しました。名古屋たちばな高校は3人の投手が継投し、享栄高校の強力打線を封じました。試合後、享栄の大藤監督は「力負けした」とコメントし、名古屋たちばな高校の頑張りを称えました。どのチームも3年生最後の大会で強い覚悟で臨む夏大会だからこそ、こうしたドラマチックな展開が生まれるのでしょう。
栃木県 鹿沼商工
鹿沼商工の初戦は白鴎大足利との対戦でした。白鴎大足利は春の関東王者で、今大会も優勝候補として期待されていました。
両チームは互角の試合を繰り広げ、勝負は延長戦のタイブレークにもつれ込みました。10回、鹿沼商工がタイムリーでサヨナラ勝利を収めました。特に、タイブレークという緊張感の中での勝負強さが光りました。白鴎大足利はその実力を見せつつも、最後の一歩を踏み出すことができませんでした。この試合は、両校の選手たちの全力プレーと、試合の緊迫感が観客を魅了しました。
まとめ
今年の夏大会は、予想外の展開が続出し、波乱の連続となっています。強豪校が次々と敗れる中、新たなスターが誕生し、各地でドラマチックな試合が繰り広げられています。高校野球の魅力は、その予測不能な展開と、若い選手たちの全力プレーにあります。今年も、感動と驚きの連続が期待されます。
各地で起きるジャイアントキリングに目が離せません。これからの試合も引き続き注目していきましょう。
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